不況の波はインターンシップ基金にも
ロックフェラー・センターとタッカー・ファウンデーションからのインターンシップ基金は、収入の悪化により、減額の可能性があることが明らかになりました。
一方、国際理解のためのジョン・スローン・ディッキー・センターは、インターンシップ基金を維持するために他のコスト削減を行う予定だということです。
ロックフェラー・センターの場合
ロックフェラー・センターとディッキー・センターは、共に収入の大部分を寄付に頼っています。一方、タッカー・ファウンデーションは、組織の活動のために寄付を受け付けていますが、一部でしかないということです。
今回ロックフェラー・センターで予定されているインターンシップ基金の減額は、寄付金の減額を見越して行われます。結果的にインターンシップの数や、基金を受け取る学生の数が減ると見られています。
この数ヶ月間の寄付金の減額については不明な点が多いのですが、センター側も、この事象は極めて重要であると発言しています。
この減額を受けて、ロックフェラー・センターのインターンシップ基金の競争はますます厳しくなると言われています。ロックフェラー・センターは、2年以上もの間85以上の公共政策や公務で実施されるインターンシップのスポンサーとなっていて、学生1人あたりに4000ドルまで提供しています。
インターンシップ基金には、学生あるいは卒業生、もしくは贈与の2つの資金源があるとセンターは説明してます。その割合は、センターの予算のおよそ25%を占めるそうです。そして残りの75%は、ダートマス大学からの寄付を除いて、全て寄付によって成り立っています。
「今までと同じ形にするために、我々はどんな対策でも講じるつもりです。」
と、センターは発表しています。
タッカー・ファウンデーションの場合
タッカー・ファウンデーションは、アメリカ国内で年間40のインターンシップと、海外でも同数のインターンシップの機会を提供しています。学生1人あたりの金額は3000~4000ドルです。
タッカー・ファウンデーションの資金源のほとんどは1959年の学生で、それ以外には、他の年代の学生や、ダートマス大学からの寄付が主なものだそうです。ロックフェラー・センター同様、タッカー・ファウンデーションも、卒業生や学生の寄付、あるいは贈与、そしてダートマス大学からの寄付で成り立っています。
タッカー・ファウンデーションはインターンシップの数と、インターンシップ以外でも現在の状況を維持したいと話しています。しかし、寄付額が少なくなること、活動の規模を縮小せざるを得ないであろう事実も認めています。
ジョン・スローン・ディッキー・センターの場合
ディッキー・センターが提供しているインターンシップは年間で50です。1人あたりの金額は4000ドル。今回他の組織が減額を発表する中で、この体制を維持し続ける予定です。
ディッキー・センターは、ダートマス大学からの寄付は受けていません。ディッキー・センターは学校によって運営されているため、学校がしっかり管理している卒業生の寄付のみで成り立っています。
寄付の総額は20%も減ってしまいましたが、このままの形でインターンシップ基金を続行します。そのために、ディッキーセンターは、ビジティング・フェロー・プログラムの予算縮小を決定し、このプログラムにかかる旅費や食費などの費用を削減するそうです。
「学生が最優先されるべきです。」
と、センター側はコメントしています。
「海外インターンシップの機会を学生に与えるインターンシップ基金は、我々が手がけるものの中でも一番大事なプログラムです。」
Internship funding may see decline