自分の経験から一念発起
ほかの多くの学生のように、キャサリン・エドワーズさんも、インターンシップの重要性を理解していました。インターンシップは履歴書の職歴を充実させ、卒業後の就職を有利にしてくれます。
そのため、アメリカ、テキサス州の州都、オースティンにあるテキサス大学の2年生になったとき、彼女はインターンシッププログラムに参加することにしました。このプラグラムでは、日中の授業を夜に置き換え、昼間にインターンシップを行うことができるようになっていました。
インターンシップは無給。それに加え、夜間の授業には費用が要りました。それでもエドワードさんは、このインターンシップの経験が、国際経済を学ぶ彼女にとって、理想の将来の仕事につながるのだと信じていました。
無給インターンに対する疑問
エドワーズさんが大学を卒業したのは2007年。現在は経済政策研究所の研究助手を務めています。この研究所は新しい経済状況の研究に的を絞った組織で、低所得から中間所得層のアメリカ家庭を対象にしています。
報酬や見返りなしのインターンとして働くことは、好きでなければできない仕事の典型だと彼女は言います。また、彼女は自分が恵まれた環境にあることに感謝しています。彼女が無報酬で働いている間も、彼女を支えることができる家庭に生まれたからです。
彼女より経済的に恵まれなかった人々が、インターンシッププログラムからこぼれ落ちていることを受け、エドワーズさんと、彼女の同僚、アレクサンダー・ヘルテル-フェルナンデスさんは、低所得層の学生も無給インターンシップに参加できる、新しいプログラムが始まることを望んでいます。
エドワーズさんは
「インターンシップの現状がどれだけ不公平なのか、理解するところから始めました。」
と、無料で働ける環境を持ち合わせている者と、そうでない者との差を指し示しながら言います。
提案書を執筆
彼女とヘルテル-フェルナンデスさんは、共同で「Paving the Way Through Paid Internships(有給のインターンシップへの道を整備する)」というタイトルの記事を書きました。
記事内容は「Federal Intern-Study Initiative」という名前のプログラムの提案が中心となっており、このプログラムを通じて、低所得層の学生が非営利団体や一般企業にインターンとして勤める際に支援を受けることができます。
ヘルテル-フェルナンデスさんによると、ほとんどの雇用主が、将来従業員になるかもしれない人物に、インターンシップという形で直接、専門分野の基礎的な経験を得てほしいと望んでいるそうです。
実際、彼自身も、インターンシップがどれくらい将来のキャリアに影響を及ぼすのかという生きた証のようなものです。彼は現在エドワーズさんと同じ研究施設に勤めていますが、もともとは無給のインターンとして働き始めたのがきっかけでした。

The Demise of the Unpaid Internship?
http://www.campusprogress.org/fieldreport/5246/the-demise-of-the-unpaid-internship