イギリスの経済難に小企業が動き出す
イギリスの小企業連携組織、Federation of Small Businesses(FSB)を率いるライト氏は、19日、所属する小企業に対して、National Insurance Contribution(国民保険拠出制度)の凍結を嘆願する書類にサインするよう求めました。
イギリスでは若年層の未就職率が著しく、就職できない新卒生たちがインターンシップへと流れ出しています。そんな折、政府は新卒生のインターンシップを支援する政策をFSBと協力して打ち出すと発表。
関係者から賞賛される一方で、大学を卒業した人材に無給のインターンシップに就くことを推奨し続ければ、雇用市場が崩壊するとの批判も出ています。
FSBと学生の若い労働力が、イギリスの経済難をどれだけ改善できるか、注目が集まっています。
「我々は国の景気回復の鍵となる」
ライト氏は、スコットランド、アバディーンで開催されたFSBの年次議会のオープニング・スピーチにおいて、代表団に対し、小企業は年金保険拠出制度の引上げを覆すことも可能と話し、嘆願書にサインするよう要請したと言います。この書類は既に担当組織に回収されたようです。
また、彼は、議会を締めくくるスピーチで、FSBがこれまで達成してきた重要な功績にも触れました。新卒生向けのインターンシップをはじめ、銀行との仲介を務めることで行われる小企業の経済支援や、大手銀行との連携などです。
ライト氏は、
「国内に存在する480万の小企業にとって、これからの1年もつらいものであることに変わりはない。しかし、我々のセクターこそ、経済をもとの状態に回復させる鍵となっている。」
「保険の増加によって、法人に課される税が1%増せば、国の重要な雇用者から、更に新しい雇用を遠ざけることになる。今回の計画は、増加する失業率の解決には何もならない。我々はそれを確信している。」
「我々はこれまでにも、難しい局面に立つ小企業の救済処置として導入される案をたくさん見てきた。しかし、我々はもっとしっかりそれを見据えなければいけない。特に回復に向かう時には。」
「総選挙を控えた今、次期政権は、小企業が成長し、発展できる環境を整え、救いの手を差し伸べなければいけない。」
「国中の小企業にとって、今年の議会は絶好の機会に開催された。結束し、総選挙に先駆けて、互いに歩み寄るべきだ。」
と、話しています。

Say No To NICS Rises, FSB National Chairman Tells Small Businesses
http://www.freshbusinessthinking.com/news.php?NID=3944&Title=Say+No+To+NICS+Rises%2C+FSB+National+Chairman+Tells+Small+Businesses