政府のインターンシップはエリートの道
海外では、インターンシップが就職活動の核となります。厳しい就職難となっているここ数年は、その影響を受けて、インターンシップにも激しい競争が生まれています。
政府のインターンシップと言えば、その極み。毎年よりすぐりのエリートが集まる場として有名です。そんな中、来月からバミューダ政府が行うインターンシップの受付が始まります。
英国領バミューダ
バミューダと言えば、イギリス領のひとつで、国のトップもイギリス女王となっています。政治は総督が代行し、二院制の議会から首相が選出されます。
地理的にはイギリスよりアメリカに近く、フロリダ州の半島から更に東沖にあります。そのため、アメリカの影響を受けている点も多く、通貨も米ドルが用いられています。
1995年にはイギリスからの独立が提案されていましたが、結局国民投票により、イギリス領にとどまることが決定しました。
本国イギリスでは、新卒生を対象にした無給インターンシップを促進させる政策を政府がとり、各方面から批判を受けている真っ最中です。
イギリス領の中でも、特に経済的な自立度が高いバミューダは、どのようなインターンシップを行っているのでしょうか?
バミューダ政府が発表したインターンシップも新卒生対象
ブラウン首相は立法府に、内閣府がインターンシップ募集の公示を4月に行うと通達したそうです。このインターンシップは「ジャンプスタート」という名前で呼ばれており、今年で3年目になると言います。
昨年7人のインターンが参加したこのインターンシップ・プログラムは、新卒生を対象に行われるもので、いずれも常勤での仕事です。
インターンシップを行うことで、昨年の内閣府の予算は最大でおよそ60万ドル(5400万円)も節約されたと首相は話しました。これは島の自治体に所属する2人のコンサルタントの協力で算出した数字であると発表されています。今年は更に124万ドル(およそ1億1000万円)の効果が期待されるそうです。
首相は、政府での就労経験を通じて、インターンは直接自分の顔を売ることができると話しました。インターンとして働くことができるのは、市民サービスや内閣府、国立図書館、経済省、教育環境省などをはじめとして、果ては刑務所関係の部門まで。挙げきれないほど政府の要所要所での仕事を知ることができます。
「このインターンシップ・プログラムは、新卒生にとって掛け買いのないチャンスを提供します。このことから、雇用市場でかなり有利な立場に立つことも可能となるでしょう。」
「このインターンシップでは、各部署内で、インターンの育成と訓練を担当する指導者をまず決めます。この人物から、インターンは知識や技術を学び、専門家として仕事に向かう姿勢も学びます。同時に、精神的なサポートも受けることができるでしょう。この体制の元、インターンはそれぞれの専門部門で経験を積むことができます。」
「各部門で、インターンは2~4か月仕事をこなします。しかし、本人が手ごたえをつかみ、内閣府と担当部門が承認すれば、その期間を延長することも可能です。」
と、首相は説明しています。

Government intern programme returns in April
http://www.royalgazette.com/rg/Article/article.jsp?articleId=7da35af3003001f§ionId=60