就職活動としてのインターンシップ
雇用市場は世界的に見ても、かつてない競争状態にあります。アメリカも前代未聞の就職難の時代を迎えています。求職者は、仕事をつかむために、あらゆる手段を講じなければいけません。
経験は、求職に当たって、何物にも代え難い重要な要素です。インターンシップはその経験を得る手段のひとつであり、インターンシップが盛んなアメリカでは、最近社会人もインターンシップを行うようになってきたと言います。
社会人インターンで気を付けること
自分の時間と持てる技能を無料で提供するとき、人は、見返りに何を得られるのかを気にするはずです。このことから考えれば、インターンシップは、希望の職が手に入るからこそ行われると言えます。
ボランティアとインターンシップの違いはここにあります。ボランティアは社会貢献から自分の精神面の充実を図るところに意味があります。インターン、それも社会人のとなれば、その先にある報酬を見据えなければいけません。つまり、正式な雇用です。
社会人のインターンシップで大きなハードルとなるのは、やはり学生に最適化されたインターンシップの制度です。多くの雇用者は、インターンシップを通じて、大学の学位を承認するシステムを採用しています。そうすることで大学から資金援助を受けることができるからです。
学生のように社会人がインターンシップを行うなら、中小企業に的を絞り、規模の小さな仕事から行うようにしましょう。あるいは、専門的な技術を持った企業か、非営利団体でも良いでしょう。
学生のように大学の就職サポートセンターやインターンシップ斡旋業者を利用することができませんので、インターンシップ先とは個人的に接触することになります。
社会人インターンシップの実例
アメリカの大手放送局ABCで、毎朝放送されている「Good Morning America」という番組では、社会人インターンシップを精力的に行っている女性が取り上げられ、彼女の話を通じて、社会人インターンシップの利益が紹介されました。
彼女は「インターンシップに手遅れはない」と語っています。不景気に押されてやむなく仕事を失った彼女は、それでも自分の職歴と技術があれば、またどこかに雇ってもらえると自信を持っていたそうです。
そのため、彼女は、自分の労働と引き替えに、さらなる職歴を求めて、インターンシップをしてくれる企業を探したそうです。その職歴や経験の価値を考えたとき、インターンシップに費やす代価より高ければ、インターンシップの給与が低いことは余り問題ではないと言います。
インターンシップに報酬を期待するのは賢明ではありません。それよりも、社会人をインターンとして受け入れ、キャリアアップの手助けをしてくれる企業かどうかを見極めることが大事だそうです。
放送では、専業主婦を例に取り、レストランでのインターンシップを通じて、プロの調理師を目指す話も紹介されました。自分の好きなことをして、腕を磨けるということから、プロフェッショナルというイメージがインターンシップでどれだけ変わるかという点も彼女は説明します。

Job-Hunting? Get Good Experience as an Adult Intern
http://abcnews.go.com/GMA/JobClub/job-hunting-good-experience-adult-intern/story?id=10056926